しがない大学生のやんちゃぶろぐ

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ファクトフルネスの感想を大学生目線で書いてみた(クイズ例あり)

今日紹介するのは、この本!

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ファクトフルネス


「ファクトフルネス」(ハンス・ロスリングさん著)です。現代の世界は、「思い込み」による間違った見え方をされていることに問題意識を感じた筆者がこの本を綴っています。

そんな思い込みを読者に痛感させるべく、冒頭はクイズで始まります。

 

ファクトフルネス クイズ例

・現在低所得国に暮らす女性の何割が、初等教育を修了するでしょう?

  1. 20%
  2. 40%
  3. 60%

 

・世界で最も多くの人が住んでいるのはどこでしょう?

  1. 低所得国
  2. 中所得国
  3. 高所得国

 

こんな感じで13問続きます。平均正解数は3問です。

(クイズの正解は一番最後)

 

ファクトフルネス 概要

 

第1章。人間は理解速度を上げるために分断(二項対立)を示す言葉を使います。しかし、この言葉にはダブりが多いです。大半の人はどこにいるか?を常に意識して情報を見る必要があります。例えば平均とか。人は極端な数値比較の方が興味を持ちやすいが、そこにいる人は想像よりも低いです。なぜ、想像との乖離があるかというと上からの景色という概念があります。例としては、裕福な日本から見た、中間程度に裕福な地域と貧困地域に実際よりも小さな差であると認識してしますことです。以上の3点が考える時の思考に組み込まれていることを把握しないと、世の中が醸成した、現実以上に負を際立たせるドラマティックな展開を事実と捉えてしまいます。

 

第2章ではネガティブ思考についてです。現在と過去を比べると貧困層はどんどん少なくなっているのに、世界の認知は逆です。これは本能に基づくものなので、しょうがない反面、その作用があることを認識するのは大事です。このネガティブ本能の悪い点として、行き過ぎると「何をやっても無駄だ」と世界を良くする施策に対して否定的になってしまうことです。そんなネガティブ本能を抑えるためには、(悪い」と「良くなっている」は両立しており、ゆっくりとした進歩(=良いニュース)は広まりにくいです。

 

第3章では直線本能についてです。世界の人口はひたすら増え続けるという思い込みが蔓延しています。これを防ぐためには全てのグラフが直線にならないことを把握しておく必要があります。また、なぜそんな線の動きになるのか仕組みを理解することが最終ゴールだと思います。ちなみ人口増加が徐々に落ち着く理由としては、子供の死亡率低下があります。医療機器や衛生環境の充実により、子供はあまり死ななくなります。よって、今まで労働力を増やすためにたくさんの子供を産んでいた、生活が貧しい層が必要以上に子供を作らなくなるからです。子供を最低限数にし、その分一人当たりにお金をかけようとシフトする。今はその黎明期であるために、人口が増加しています。

 

第4章では、恐怖本能についてです。衛生環境・医療環境が整っていない地域だと、自然の過酷さに対策する必要があります。しかし、ある程度整うと、過酷さへの対策がしっかりしており、むしろ恐怖が余計に関心を惹いてしまいます。これは状況が落ち着いている時にしっかり意識しておく必要があります。(被害時は不謹慎なため)日本でも東日本大震災による放射能被害での死者はおらず、むしろ避難したストレスでの死者が多いです。この事実は、放射能こそ恐怖の対象として扱われているが、本当の原因は必要以上の放射能への恐怖です。このように目に見えない物質に対しての恐怖は暴走する傾向があります。さらに、恐怖にはリスクがあるように見えますが、危険には確実にリスクがあり、リスクは危険度×頻度で、恐ろしさは関係ないことを示しています。

 

第5章は数値の見方についてで、常に比較対象を決めて、割合で見たりすることが大事です。本著では、80:20ルールと言って、全体の8割の項目に注視することで適切に全体を把握出来ます。また、「どこか」で危険なことが起きる当然性も紹介しています。

 

第6章はパターン化。情報過多の現代では必要なら能力だが、思い込みはあってはならないです。防ぐためには、

・同じ集団の中の違いと、違う集団のあいだの共通点を探す。人や行動の理由は所得にあることが多い

過半数に気をつける。

大多数ではない可能性を覚えておく

・例外に注意する

1つの例で集団全体に対して結論を出すことは危険で、もっと例をあげたり、逆の例を尋ねると良い

・自分が普通で、自分以外はアホだと思わない

・1つの集団の例をほかの集団に当てはめていないか振り返る。

 

第7章では、人や国や宗教は宿命で決まると考える宿命本能についてです。団結力や優越感を得られるメリットはあるが、新しい知識を取り入れる姿勢はもっと大事にしなくてはならないです。毎年少しでも変化していれば、いずれ大きな変化になる意識を持っておくとよいと述べてあります。

 

第8章は、世の中の様々な問題に1つの原因と解答を当てはめてしまう単純化本能についてだ。常に自分が肩入れしている考え方の弱みを探した方がいい。常に考えが偏ってないか振り返り続けることが大事だ。

 

第9章は犯人捜し本能。これは誰かが責められていることに気づくことが大事だ。そして誰が悪いより、原因となっているシステムまで落とし込む必要がある。

 

第10章は焦り本能。見えない部分を明確にすることが大事だ。どんな行動もそれだけで大きな効果があるわけではないと認識し、地道な一歩を重ねることが大事です。

 

ファクトフルネス 感想

ここに紹介されている、事実はとても興味深いものが多くて面白かったです。しかし、思い込みを防ぐ方法については、当たり前のことが多いことは上記を見ても分かるかもしれません。教養に自信がない…という人は、ぜひ見てみると良いと思います。

 

最後に、この著書内で最初にあったクイズについての知識を中心に箇条書きで事実を紹介したいと思います。

 

・極度の貧困にある人の割合は過去20年で半減している。

・世界の平均寿命は70歳

・低所得国に暮らす女子の60%が初等教育を修了している。

・15歳未満の子供は、2100年でも変わらず20億人

・自然災害で毎年なくなる人の数は、過去100年で半分以下に。

・世界中の1歳児の中で、南アらかの予防接種を受けている子供は80%

・世界の30歳女性は平均9年間の学校教育を受けている

・いくらかでも電気が使える人は、世界に80%

・100万人あたりのギターの本数は増加→その日暮らしではなく、娯楽にかける時間増加

・女性一人あたりの子供の数はイラン1.6人、アメリカ1.9人

アメリカは医療に一番お金をかけているが、平均寿命は39ヵ国

 

(クイズの答え①C、②B)

 

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